私は工場、彼は営業なので、
そこまで親しいわけではないですが、
「いち抜けた♪」
と決断した彼が羨ましい。
しかし、今回の件は、
「彼が辞めるのはやむを得ない」と
100人中130人くらいが
納得するであろう状況です。
彼、つい先月、
関連会社へ転籍になりました。
「出向」
ではありません。
「転籍」
です。
サラリーマンの方ならこの違い、
その恐ろしさが
よくお分かりになると思います。
転籍の場合、
普通に会社を辞めて再就職するのと
同じことです。
関連会社とはいえ、
何ら普通の自己都合退職・転職と
異なるわけでもありません。
退職や入社に関するいろんな書類を書いたり
手続きをしたりと大変です。
プライベートでも
勤務先が変わるわけですから
諸々の手続きが発生することでしょう。
さらに、
これら煩わしい諸事務関係以外にも
もっといやな弊害があります。
退職金の加算がリセットされます。
通常退職金というのは
1つの会社で年月を重ねれば重ねるほど
積み立てる金額の比率が大きくなっていく仕組みです。
勤続20年と勤続40年では
もらえる総額が2倍ではなく、
何倍も大きく差が開きます。
逆に言うと、
1回退職扱いになるとそこでリセットされ、
また低い額からスタートしなくてはなりません。
「転籍」とは会社の命令で、
職場が変わるだけではなく
退職金も減らされるという
残酷な状況です。
「職歴」が細切れになってしまうのも
弊害と言えば弊害です。
履歴書に書くと、
何だか転職を繰り返しているように
見えないこともないです。
また、彼の場合、
こっちの会社とあっちの会社では、
給料水準や形態が違い、
手取りが少なくなったらしいです。
しかし最初、
彼はこの転籍命令に耐えました。
頑張ろうとしていました。
では何が彼の心を砕いたか。
膨大な転籍関連の書類提出や手続きを終え、
ようやく転籍先で新たな仕事を始めようとした
その1ヶ月後、
また別会社への
転籍辞令が
出ました。
また最初から書類書いて手続きして・・・・
「やってられるかぁ!」
ということで彼は辞表を提出しました。
私の所属する会社は
毎年ごと、四半期ごとどころか、
下手したら毎月ごと、毎週ごとに
人事異動や組織変更がある会社です。
これだけで、
知ってる人間には特定されかねない
くらい酷い会社です。
会社は従業員のことを
将棋の駒・・・
歩
程度にしか考えてない
ということなのでしょう。
工場の工員はさすがに職場が限られますので
転籍や出向とは無縁でいられます。
・・・と思いたい。
・・思え~ない。
気持ち、うら~は~ら~。
思わず明菜になって現実逃避したくなるほど
ブラックな企業です。
辞めた彼に幸あれ。
残る我々に光あれ。







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