今年の秋で30年になる男・まうぞうです。
デザインの仕事に就いた当初は、
ペンや筆、エアブラシ・ロットリングなどの
手描き作業の比重が多かったのですが、
平成に入ると共に徐々にデジタル化が進み、
20世紀の終わり頃になると完全にMacだけで
業務をこなしておりました。
以前もご紹介したと思いますが、
当時、勤めていた会社が導入したのが
MacintoshIIのフルセットで総額600万円近く。
・本体:MacintoshII メインメモリ8MB・HDD40MB
・モニタ+ビデオカード:21インチ 256色
・プリンタ:LaserWriterIINTX-J A4・モノクロ・300dpi
・ソフト:AdobeIllustrator1.9・QuarkExpress3.1 他
という構成でした。
ハードだけなら今では20万円もかからないで
何千倍何万倍もの性能の機器が入手出来るでしょう。
科学技術の進化は凄まじいですね。
その昔、デザイン制作の現場では、
“版下”と呼ばれるケント紙の上にデザインを
行っておりました。
そこにMacが入ってきたわけですが、
最初は版下作業の補助扱いです。
レーザープリンタで出力したものを
印画紙カメラで焼いて版下に貼って使っていました。
まあ、こんなこと言っても、皆さんご理解不可能でしょうね。
デザイン・印刷業界に所属している方でも
お若い方は意味不明のことと思います。
私がMacでちまちまとDTPをやるようになって
しばらく経った頃、印刷会社の対応が追いついてきて、
デジタル入稿が出来るようになりました。
今のご時世、商業誌はおろか同人誌すら
あたりまえのようにデジタル入稿していますが、
20世紀の世の中ではまだまだ珍しい光景でした。
入稿媒体も変化してきましたね。
・FDD:1.44MB
・MO:128MB~640MB
・CD-R:640MB
・DVD-R:4.7GB
などなど。
DVD-RAMやBlu-ray-Rなんかも
使用したこともあります。
今では直接のやりとりの場合はUSBスティックですし、
メールやデータ転送サービスの利用も多いですね。
送るデータの容量も増える一方で、
一回の仕事データが1GB超なんてのも
ざらにあります。
本当に、時は流れました。
と、まあ、思い出話はこの辺で。
去年、部署が変わり、
日常的にIllustratorよりExcelを使う頻度が
多くなった男・まうぞうです。
10数年前にデザイン会社を辞めデザインの最前線から離れ、
ここ10数年はインハウスデザイナーとして細々とやってきましたが、
昨年、異動によりそれすら現場を離れてしまい、
もう後戻りは不可能なくらい時代遅れになりました。
チラシや広告のデザイン作業やホームページの更新などを
かろうじて続けていますが、我ながら時が止まっています。
今、Illustratorの使用バージョンこそCC2018ですが、
その実、バージョン10くらいから使用ツールは増えていません。
WEBデザインについても、
相変わらずパーツはIllustratorとPhotoshopで作って
HTMLとCSSの手打ちでまかなってます。
これもすでに15年くらい進化が止まってますね。
反面、
この歳になって、Excelの関数を少しだけ覚えました。
“会議資料”とか“予算書”だとかを作りますので、
めんどくさい関数の使用が必然になるんですよ。
五十の手習いですが、なかなか着いていくのが厳しいです。
今の所、とりあえず、“自分”という人間が、
今、所属している企業にとって必要な人材だと
認識してもらえてるようで幸いです。
心中、不安でいっぱいですけどね。
デザイン力やIllustratorの技能は
若い最前線の方にはかなわない。
WEBデザインもまたしかり。
ExcelやWordの技術スキルは薄っぺらく、
システムや事務の専門家にはとてもかなわない。
今現在、自分の立ち位置が中途半端で
全く自信が持てない状況です。
これが10年後になるとどうなるでしょう。
今やってる業務すら全て
次の世代に引き継いでいることでしょう。
後は工場内軽作業員として会社に残れれば良い方でしょう。
そういう職種が存在する会社だからまだ救われます。
今のところ、
最低でも65歳までは働かないと
年金貰えませんからね。
今話題の老後2,000万円ですが、
20万円の蓄えさえ無い我が家。
お先真っ暗です。







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