ここはイーストブルーに浮かぶ
とある大きな島にある草原だ。
僕は普段、狩猟で野山の動物を
獲って生活している。
ここ数日は獲物と遭遇するチャンスが
無かったんでお腹がすいてしまったよ。
しばらく歩いていると
前方の岩の上に野ウサギが
横たわっていた。
「ラッキー!食料だ!」
猛然と走り出した僕は
空腹も忘れ野ウサギへ向かった。
他の猛獣に邪魔されることなく
野ウサギをゲット。
火を熾すのももどかしい、
生でもかまわない。
僕は思い切り野ウサギの肉に
かぶりついた。
「痛っ!」
肉を口にほおばると
かつて経験したことがないような
強烈な激痛が口内を襲った。
「何!!!?」
激しい痛みに悶えながら
かろうじて状況を確認すると、
咀嚼していた肉の中に
クレーン先端のフックみたいな形の鋭い針が付いていて
それの先端が僕の上あごにガッチリと
食い込んでいるらしい。
「痛い!痛い!痛い!」
全く取れない。
よく見ると、
その針からはワイヤーロープが
伸びている。
もがいていると突然強い力で引かれ
僕は為す術も無く引きずられていった。
たぐり寄せられたワイヤーの先には
この島を支配している魚人属の長・アーロンがいた。
ア「はーはっはっは!人間1匹捕獲!」
巨大な手で顔を掴み上げられ
強引に鋭利な針を抜かれた。
「あうっ!」
歯も骨も唇もズタズタだ。
アーロンは無造作に
僕を草地に放り投げた。
ア「ほれ、人間、どこへでも行きやがれ。」
ア「俺は人間と対等にスポーツ狩猟をやってんだ。
だから無益な殺生はしねえぜ。」
僕はグズグズになった上あごから流れ出る血を
手で押さえながらその場から逃げ出した。
ア「さあ、次の獲物は何だぁ?」
●出演
・人間:僕
・魚人:アーロン(by ONE PIECE)
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以上、ゲームフィッシングの
キャッチ・アンド・リリースの現場を
人間と魚の立場を逆転してみた
ストーリーです。
「魚の視点から見た魚釣り」
と言えるかもしれません。
スポーツ?
寝言は寝て言え。
食べるために魚を獲るのは
生物学上仕方がありません。
森羅万象が定めた生物が生きる上での
基本要素だからです。
しかし、
娯楽のために魚の命を弄んでおいて
自分はスポーツをやってる気分に浸っている人は
悪趣味なサディストにしか思えません。
ご近所へのお裾分けでもいいから
釣った魚は持ち帰って食べましょう。







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これは僕も昔から思ってます。
餌で騙して寄せて、体力尽きるまで引き回し、最終的に顎から出血したまま海に返される。
魚の命を弄んでおいて何がスポーツなのか。悪趣味っですよね。
昔、美味しんぼでも同じ話がありましたけど、全面的に同意ですね。今じゃ間違ったプロパガンダ漫画に成り下がりましたが、あの頃は正しい指摘もたくさんあったな…。
ブラックバスも外来種などと言われ害獣扱いされてますが、人間に例えると、無理矢理外国に連れて行かれて、牧場に放たれて弓矢で狩られるようなもんですから。一生物同士と考えてかわいそうです。
美味しんぼ、ありましたね。昔は納得させられる話多かったです。捕鯨とか。